成功する人と成功しない人との違い、それこそが「すぐに行動に移せるか」です。
チャンスが訪れたとき、本気でやりたいことが見つかったとき、人から勧められたとき、それぞれの場面ですぐに行動できるかどうかが、その後の人生を大きく左右することは、誰もが納得する事実ではないでしょうか?
著者である藤吉達藏(ふじよし たつぞう)氏は、さまざまなコーチングメソッドと心理学を学んでおり、多くのビジネスの現場を見てきた経験があります。
本書はその中で発見した「人間の行動の法則」が紹介されています。
本書を読めば、あなたも「すぐやる人」の仲間入りができるはずです。
結局、「すぐやる人」がすべてを手に入れる (青春文庫) [ 藤由達藏 ]
すぐに行動できない人の習慣
「すぐやる人」に変わる前に、逆に行動できない人の習慣を把握することが大切です。
当てはまる習慣はないかチェックしてください。
「もっと時間があったらなぁ」と考える
こう考えることは、行動できない人の典型的な習慣です。
時間が有限であることは全ての人に当てはまります。限られた時間の中で、いかに最大の結果を出すかを考えましょう。
「自分の力」だけで解決しようとする
上記の有限時間を有効利用するためには、「自分一人でがんばる」意識は捨てる必要があります。
【ステップ1】
自分だけの力でがんばる
【ステップ2】
自分では解決できない(もしくは時間がかかる)課題がある
【ステップ3】
とりあえず問題を先送りする
こうして、「行動できない人」ができあがります。
3つの不安にとらわれる
「過去・現在・未来」にとらわれて陥る不安。
行動できない人は、これらがきっかけで不安のパターンに陥ってしまいます。
思い当たる節はありませんか?
行動できる人は、「行動してしまえば、あとは楽」ということを知っている
著者は、「行動力は雪だるまづくりに似ている」と言います。
雪だるまづくりでは、最初に小さなおにぎりサイズの雪の塊をつくりますよね。
その雪の塊を雪上に転がしていくと、どんどん雪がくっつき、あっという間に一抱えもある大きな雪の塊になります。
行動力もこれと同じです。
「見取り図」を描く
頭の回転が速く、テキパキと仕事をこなし、人の何倍も成果をあげる人。
こういった人は、ゴールへの道筋が描かれた見取り図を頭の中で描いているのです。
「千人規模のライブを成功させたい」という目標を持ったとき、目の前の具体的行動に取り組むだけではたどり着けません。
先々のスケジュールを見通し、マイルストーンを積み上げていくことが重要です。
考えるが、悩まない
「考える」と「悩む」の違いを理解し、考える人になることで「すぐやる人」になることができます。
両者の意味を見てみましょう。
- 考える:論理的思考法を使って、なんらかの解決を図るために頭を使うこと
- 悩む :行動に結びつかないように考えること
「悩む」ことが問題解決に結びつかないことがわかります。
小さな一歩を大事にする
人類ではじめて空を飛んだライト兄弟も、アメリカ大陸を発見したコロンブスも、どんなに大きなことを成し遂げた人も、最初は小さなことをしています。
大きな夢を抱き、現実とのギャップに悩んで行動できない人はたくさんいます。
図書館にいって調べる・インターネットで検索してみる・知人に聞いてみる…まずは、失敗することのない小さな一歩を探し、それを実行に移してみることが重要です。
プロセスを分解してシンプルに行動する
上記の小さな一歩を踏み出すために必要なことは、シンプルさです。
物事が複雑だと、思考停止に陥りやすく、行動に移すことはさらに困難になります。
課題や問題をシンプルに捉え直すために、以下のプロセスを参考にしてみてください。
1、「具体的には?」と問いかける
2、「ほかには?」と問いかける
3、「要はどういうことか?」と問いかける
4、課題解決後の状況を想像する
5、そのためにできることは何?
6、最初の一歩は何?
行動する人になるためのマインドチェンジ
本書の目的は、「一瞬で行動に移せるようになるための方法」を紹介することですが、そもそも行動できないのもしないのも、すべて気分で決まるといっても過言ではありません。
つまり、どうやって一瞬でマインド(気分)を切りかえるか、を実践できること大切です。
感情表現の3要素を使いこなす
気分を変えるには、感情表現の3要素である「表情」「動作」「言葉」を上手に操ることがポイントです。
例えば顔の表情は、感情を表現するために鍛えられています。
悲しい表情をすれば悲しくなくても悲しくなり、とびきりの笑顔をつくると楽しくなります。
動作と言葉にも同じ効果があるので、これらを利用することで気分を一変できます。
想像すれば気分が変わる
あなたの人生のありたい姿「心踊る未来像」をありありと思い浮かべると、気分は変化し始めます。
気分を上げたいとき、ビジネスで大成功している姿、南国のリゾート地でリラックスしている自分の姿など、夢想してみてください。
脳がなにかをみると、気分は簡単に変わります。自らの人生に実際に起きたことか否かは関係ありません。
モチベーションの根源
やる気の素を考えるとき出てくるのが、「カネ(報酬)」「ヒマ(休日や時間)」「ポスト(地位)」ではないでしょうか?
これらはすべて「外発的モチベーション」であることに注意が必要です。
モチベーションには、「やりたい」とか「面白そう」といった「内発的モチベーション」もあります。
すぐに行動する人は、「外発的モチベーション」よりも、「内発的モチベーション」に従って自律的に行動するという特徴があります。
視座の転換をして解決への一歩を踏みだす
行動して結果を出す人は、自分の行動だけを仕事だと捉えることはしません。
必ず、関係者全体を俯瞰して、社会的な影響関係の中で、どのように作用するのかを考えて行動します。
全体俯瞰をするのは、実に簡単です。
会社員の方であれば、自分の上司、そのまた上司、部長、社長と職位を下から上にあげながら、その人たちの立場に立って、彼らが仕事や業務に対して「何をどう感じているのか」を想像してみるのです。
視座の転換をすることは、視野を広げることにもつながります。
視野を広げることができれば、気分を変えることができます。
- この仕事が終わったら、そのあとどうなったらいいのか
- 将来の自分から課題を考えてみる
そのようなことを考えると、自然と迷いや悩みが晴れていくことがあります。
行動して人生を変える
行動できるようになっても、人生のゴールに近づかなければ意味がありません。
人生を変える人は、「自分の目標」を持っています。
自分の人生の目標を考えたことがない人は、次のことを問いかけてみてください。
あなたは、あなたの人生の主人公です。他人に与えられた目標のみで生きてしまうのはもったいないことです。
あなたの人生なのだから、あなた自身の目的や目標に従って生きていきましょう。
これまで紹介した気分を変えるテクニックや視座の転換方法も、すべてあなたがあなたらしく生きるための方法なのです。
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